ChatGPTでネットショップの「よくある質問」ページを作る|先に自分の店のルールを書き出すのがコツ

よくある質問を作る

ネットショップをやっていると、同じ質問が何度も届きます。

「いつ発送されますか?」
「ラッピングはできますか?」
「届いた商品のサイズが合わなかったら返品できますか?」

1件ずつ返信するのは大した手間ではなくても、積み重なると地味に時間を取られます。

そこで考えたいのが「よくある質問(FAQ)」ページです。

ChatGPTを使えば、Q&Aの文章づくりはかなり楽になります。ただし、FAQの答えは「お店のルール」そのものです。

頼み方を間違えると、自分の店のルールとは違う内容を書いてしまうおそれがあります。

この記事では、OpenAIの公式ヘルプと消費者庁の公開情報をもとに、ChatGPTでFAQページを作るときの頼み方と、公開前に確認したいポイントをまとめます。

ここで紹介する頼み方は一例です。実際のショップでは、自分の店のルールに合わせて調整してください。

目次

いちばん気をつけたいのは「それっぽい答え」

ChatGPTに、

「ネットショップのよくある質問を作って」

とだけ頼むと、必要な情報が足りないため、一般的な例や推測を含んだ回答になることがあります。

問題は、その答えが自分の店のルールとは限らないことです。

たとえば、

・返品を受け付ける期間
・返品時の送料をどちらが負担するか
・注文から発送までの日数

こうしたルールは店ごとに違います。

ChatGPTに必要な店のルールを十分に伝えていなければ、情報が足りない部分を「よくありそうな内容」で補ってしまう可能性があります。

OpenAIの公式ヘルプでも、ChatGPTの回答は間違うことがあり、自信がありそうに見えても誤っている場合があると説明されています。

重要な情報は信頼できる情報源で確認し、ChatGPTの回答は最初の下書きとして使うことが大切です。

FAQは、お客様が「お店の約束」として読むページです。

事実と違う内容が書いてあると、問い合わせを減らすどころか、トラブルの原因になってしまいます。

頼む前に「店のルールメモ」を書き出す

そこで、順番を逆にします。

答えの中身は自分で決めて、ChatGPTには読みやすく整えてもらいます。

まず、次のような項目について、自分の店のルールを短いメモにします。

文章はきれいでなくて大丈夫です。

・発送:注文から何日くらいで発送するか、土日の扱い
・送料:いくらか、無料になる条件はあるか
・支払い方法:利用できる方法
・返品・交換:受け付けるか、期間、条件、送料はどちらが負担するか
・不良品が届いたとき:連絡方法と対応
・ラッピング・のし・領収書:対応しているか
・在庫・再入荷:どのように案内するか

質問の候補は、これまでに届いた問い合わせを思い出すのが近道です。

このとき、お客様の名前やメールの文章をそのままChatGPTに貼る必要はありません。

「発送日を聞かれることが多い」
「返品できるか聞かれることがある」

このくらいの書き方で十分です。

頼み方の例:メモにないことは書かせない

店のルールメモができたら、ChatGPTに次のように頼みます。

「次の『店のルールメモ』だけをもとに、ネットショップの『よくある質問』ページの文章を作ってください。

・質問と答えの形にしてください
・答えは2〜3文で、やさしい言葉にしてください
・メモに書いていないことは書かないでください
・答えるための情報が足りない質問は、答えを書かずに【要確認】としてください
・『発送』『返品』『支払い』などのグループに分けてください

【店のルールメモ】
ここに自分のメモを貼る」

ポイントは、

「メモにないことは書かない」

「情報が足りないところは【要確認】にする」

この2つです。

足りない部分を勝手に埋めてもらうのではなく、あえて【要確認】として残してもらえば、自分でも決めていなかったルールに気づくことができます。

ChatGPTに任せやすいのは、むしろここから先です。

・言い回しをやわらかくする
・質問の並び順を、聞かれそうな順に整える
・「ほかに聞かれそうな質問」の候補を出してもらう

ただし、新しく出してもらった質問の「答え」は、自分の店のルールを確認してから決めます。

返品・送料の答えは「特商法の表記」と見比べる

特に慎重に確認したいのが、返品についての答えです。

消費者庁の「特定商取引法ガイド」では、通信販売の広告に表示が必要な事項の一つとして、返品を受け付けるかどうか、その条件、返品時の送料をどちらが負担するかを、分かりやすく表示するよう案内しています。

「返品についてはその都度ご相談に応じます」のように、どのような場合に返品できるのか分からない表示は適切ではないとされています。

また、返品についての決まりを広告に表示していない場合は、商品を受け取った日から8日間は返品(契約の解除)ができ、返品にかかる費用は原則として購入者の負担になるとされています。

なお、通信販売には、訪問販売などのようなクーリング・オフ制度はありません。

この「8日間」のルールは、クーリング・オフとは別の仕組みです。

ネットショップでは、「特定商取引法に基づく表記」などの名称で、販売条件や返品条件を案内しているケースがあります。

消費者庁は返品条件だけでなく、送料や支払方法、商品の引渡時期などについても、通信販売の広告に表示するよう求めています。

FAQの内容と、ショップ内の販売条件が食い違っていると、お客様はどちらを信じればいいのか分からなくなってしまいます。

公開前には、次の3つを見比べておくと安心です。

  1. FAQの答え
  2. 特定商取引法に基づく表記
  3. ショップの配送・送料設定や、モールに出店している場合はモール側のルール

法律の細かい判断が必要な部分は、ChatGPTの回答だけで決めず、消費者庁などの公的な情報を確認したり、必要に応じて専門家に相談したりするのが安全です。

FAQページを作るなら、この順番で

最後に、流れをまとめます。

  1. よく聞かれる質問を書き出す
  2. 自分の店のルールを短いメモにする
  3. 「メモにないことは書かない」と伝えてChatGPTにQ&Aへ整えてもらう
  4. 【要確認】になった部分は、自分でルールを確認して書き足す
  5. 特商法の表記や配送設定と食い違いがないか見比べる
  6. スマホでも読みやすいか確認してから公開する

ChatGPTに任せるのは、文章を整えるところまで。

ルールを決めることと、最後に内容を確認することは自分で行います。

この分担にすると、店のルールを勝手に作らせずに、FAQ作成の面倒な部分だけを短くできます。

送料の改定や発送日の変更など、店のルールが変わったときにFAQを直し忘れることもあります。

最初に作った「店のルールメモ」を手元に残しておき、変更があったときはメモから直すようにしておくと、FAQも更新しやすくなります。

参考情報

・OpenAI Help「Does ChatGPT tell the truth?」
https://help.openai.com/en/articles/8313428-does-chatgpt-tell-the-truth

・消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売広告について」
https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/advertising.html

・消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売で商品を購入したが組み立てられないので返品したい。」
https://www.no-trouble.caa.go.jp/case/mailorder/case01.html

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この記事を書いた人

ECを中心に一人で会社を運営しています。
ChatGPTやAIを実際の仕事で使いながら、便利だったことや失敗したことを発信しています。

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